On-chip Droplet Generator

■ シンプルな操作で安定したドロップレットを作製
各リザーバーに試薬を⼊れて加圧するだけで、安定かつ均⼀サイズのドロップレットを大量に作製することができます。

■ 作製したいサイズに応じて2種類のチップを選択
2D Chip-800DG: 20-40 μmサイズ程度の小スケール
2D Chip-1060DG: 60-120 μmサイズ程度の大スケール

■ 容易な圧⼒制御でサイズ調整
サンプルやオイルにかかる圧⼒の制御により、ドロップレットサイズを調整可能です。

■ 観察ユニットで作製中のドロップレットの観察可能
付属の観察ユニットを使用することで、作製後のドロップレットの観察ができます。

【W/Oドロップレット】
オイル中に⽔溶液のドロップレットが分散した
Water-in-Oil型（W/O）のエマルジョン

【ゲルマイクロドロップ: GMD】
ゲルで固めたドロップレットが
⽔溶液中に分散

① W/O ドロップレットに封⼊・培養した⼤腸菌を、GFP（菌体内発現）の蛍光を指標にソーティング

② W/Oドロップレットに封⼊・培養したテトラヒメナを、⾃家蛍光を指標にソーティング

③ GMDに封⼊・培養したA549細胞株を、GFP（細胞内発現）の蛍光を指標にソーティング

▶ On-chip® SortでW/Oドロップレットを⽤いた
スクリーニングが可能
▶ 100 μm級のGMDもソーティング可能

ドロップレットで増殖した微⽣物を検出・ソーティングするFNAP-sort （Fluorescent Nucleic Acid Probe in droplets for sorting bacteria）システムを （国研） 産業技術総合研究所と共同開発した。
モデル微⽣物として⼤腸菌、枯草菌、放線菌、根粒菌を培養した例では、増殖したドロップレット内部での蛍光強度の上昇が確認された。
本システムを⽤いることで環境等から増殖活性に基づくスクリーニングが可能となる。

▶ 増殖を簡便に検出可能なシステムの開発
▶ 増殖が遅い難培養微⽣物などのスクリーニングへの応⽤

　⼟壌から採取した微⽣物を酵素(ペプチダーゼ)に反応する基質とともにW/Oドロップレットに封⼊・培養した。On-chip® Sortを⽤いて100万ドロップレットを解析し、酵素活性に基づく蛍光強度が特に⾼いドロップレットをソーティングし、寒天培地に単離した。形成したコロニーに対して再培養による上清のアッセイを実施した。
　最終的に、On-chip® Droplet GeneratorとOn-chip® Sortを⽤いて、新規のペプチダーゼ⾼⽣産微⽣物を単離することに成功した。

▶ W/Oドロップレットを⽤いることで、数時間で100万検体の環境微⽣物スクリーニングが可能
▶ 微⽣物の多様な増殖形態と酵素活性を評価可能

　⼟壌細菌をW/Oドロップレットおよび試験管を⽤いた液体培地により7⽇間培養した。その後、DNAを抽出し、Next Generation Sequencing （NGS）により菌叢を解析した。
　W/Oドロップレット培養においては⼟壌の菌叢が⽐較的保存されていることが分かった。それぞれのOTU数（Operational Taxonomic Unit）を⽐較すると、W/Oドロップレット培養は液体培養の約2倍である。

▶ W/Oドロップレット培養は、従来の培養⼿法よりも多様な⼟壌細菌を培養可能であることが⽰唆
▶ ドロップレット１つ１つに細菌を区画化することで、多様な微⽣物を培養可能

　分泌性ルシフェラーゼを⽣産する形質転換体の酵⺟へUV照射によるランダム変異を加え、GMDに封⼊・培養した。ルシフェラーゼ由来蛍光強度が⾼いGMDをOn-chip® Sortを⽤いてソーティングし、寒天培地に単離した。形成したコロニーに対して再培養による上清のアッセイを実施した。
　スクリーニングの結果、親株よりも⽣産能が向上した株を効率的に取得することに成功した。

▶ 105個のUV変異酵⺟から親株より最⼤5倍の⽣産性が向上した株を取得
▶ GMDを⽤いることで従来の⼿法よりも短時間（2⽇以内）・低コストを実現